秋の心地よい風を感じながら、冬前の日差しのもと散歩して隣街へ行った。
初めて入る喫茶店。
扉を開けてカウンター席に案内される。
コーヒー豆の香りや紅茶の香りに包まれながら、ダージリンティーを注文した。
昼過ぎという事もあり、店内は少しだけ賑やかである。
敢えてコーヒーではない飲み物を飲んでみたい気分でいたけれど、どうも視界に入る珍しいコーヒーサイフォンが飾ってあった。
もう使用はしていないようだった。
暫くダージリンティーをゆっくりと楽しみながら、そのコーヒーサイフォンを見ていた。
会計を済まそうとレジカウンターに行く際に店主にそのサイフォンの事を訪ねてみた。
おそらく店主の祖父が所有していた海外のものだと教えてくれた。
店内に飾っているが興味を持つ人は、ほとんどいないと喜んでくれた。
少々お時間はありますかと言われた。
はいと待っているとサイフォンに興味を持った事で、美味しいコーヒーを別に淹れてくれた。レジカウンターの前で喫茶店でコーヒーを飲んだのは初めてだった。
お礼を告げて外に出た。
何気ない休日の秋晴れの昼過ぎの思い出。
サイフォンを見かけるといつもその出来事が脳裏に浮かぶ。
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